突然の肩と腕のこわばりと痛み。30代ですが、人よりも運動量が少ないので四十肩・五十肩だろうと始めは笑っていました。
しかし、次第に眠ることすらできない激痛に悪化『これはもしかしたら四十肩や五十肩ではないのかもしれない』そう思い整形外科で受診でしたところ、石灰性腱炎と診断されました。
四十肩・五十肩と腱板断裂、石灰性腱炎の違いと、石灰性腱炎の症状のすすみ方、治療法、治療後の様子を書いていきます。
ぶり子さん動きがセクシーになったねって最近よくほめられるんだけど、それはきっと左腕だけ四十肩で奥ゆかしい動きになっているせいね。
— 仙台ぶり子 (@sendai_buriko) October 8, 2019
言っておくけどまだ40代にはなっていないわよ。
この記事の内容
●石灰性腱炎の症状の進み方
肩周辺の違和感~痛みの始まり
腕が上がらない…悪化する痛み
肩と腕に眠れないほどの激しい痛み
●腱板断裂・四十肩・五十肩 症状の違い
●病院へ 石灰性腱炎と診断
●薬の効果
●治療後の様子
石灰性腱炎の症状の進み方
わたしは病院へはほとんど行かず、出来る限り自宅療養で治す習慣があるので、かなり悪化して日常生活に支障が出るまで病院へは行きませんでした。
肩周辺の違和感~痛みの始まり
わたしは1日のほとんどをパソコン作業に費やしているのですが、その最中は意識をしないと3時間以上左腕は同じ位置にあって、右腕もほとんど動かしません。休憩のために腕を動かそうとすると、肩と腕がこわばって動きにくい…を通り越して、痛みを感じるほどです。
もともと姿勢が良くないということに加え肩周辺の動きが悪く硬かったので、30代であっても四十肩・五十肩になるのも仕方がないなと思い、少しづつ悪化する肩のこわばりや痛みを放置していました。
とはいえ、こまめに肩や腕を動かしたりストレッチをしてみたりと、病院へいかないまでも自分でできることはしていました。
その甲斐あってか右肩の違和感は解消されたのですが、左の症状は解消しません。
『左は右以上に動かさないから、きっとまだほぐれていなのだろう。右肩が治ったのだから、左肩も意識して動かすようにすれば良くなるだろう』
そう考え、ストレッチや運動を続けました。病院へ行く1か月くらいだったと思います。
腕が上がらない…悪化する痛み
その後1週間たって、左腕が上がりにくくなりました。
高い位置に布団を干そうとしたときに、左腕が上手く上がりません。痛みもあります。
試しに右手で左肘を持って上げてみると痛みもなく持ち上がったので、左腕を上げて使いたい時には右手で持ち上げることにしました。少し不便でしたが、自宅でマイペースに家事をするかブログを書くくらいしかやることのないわたしにとっては、まだ生活に支障はありませんでした。
肩と腕に眠れないほどの激しい痛み
しかし、症状は悪化し、朝起きたときに肩と二の腕に強いこわばりを感じるようになります。布団の上げ下げが辛く、特定の角度では二の腕が痛むようになりました。
その夜は念入りにストレッチをして眠りにつきましたが、痛みは増すばかりです。
眠っていても、痛みで目が覚めます。寝返りを打つと腕が痛むのですが、痛みのない角度を探して眠ります。
ストレッチは逆効果と感じ、あまり動かさないようにすることにしました。
しかし、症状は悪化し続け、右手で腕を上げようとしても痛みと引っ掛かりを感じて上げることができなくなりました。肩の痛みというよりも上腕の筋肉の痛みのように感じられ、特定の動きでは上げ下げ共に腱がなくなったかのように力が入りません。
家事はもちろん、洗髪、着替え、化粧をするのにも激しい痛みがあります。髪はもう乾かすことができません。二の腕が緊張して、脇を閉めたまま動かすことができないのです。
腱板断裂・四十肩・五十肩 症状の違い
『四十肩や五十肩ってこんなに酷いものなのか、他の病気なのではないか』
そう思って調べると、四十肩・五十肩と誤診されやすいという肩腱板断裂の症状にもよく似ています。
四十肩・五十肩では肩関節が固くなるため、腕を上げようとすればするほど痛むのに対し、腱板断裂では逆の手で支えると上がる、上げ下げする途中では痛むが上がる
というのが大きな違いのようです。
わたしの腕も、腕の上げ下げをする途中では痛みますが、上がってしまえば痛みはありません。
その後の症状の違いとしては、四十肩・五十肩は自然と軽快するのに対し、腱板断裂であった場合は切れた腱板が自然と繋がることはなく、放置しておくと損傷・断裂の範囲が広くなることもあり、場合によっては手術が必要になるようです。
レントゲンに腱は写らないため、病院へ行ったとしても腱板の損傷に気が付くことができず、五十肩と診断されてしまうことがあるようです。腱板に損傷があるかないかを画像で確認するためにはMRIが用いられます。
病院へ 石灰性腱炎と診断
『腱板断裂だった場合自宅療養では良くならない、悪化する一方だ』不安になったわたしは長い連休明けに整形外科へ向かいました。
痛みは増すばかりで、この日は病院に付き添ってくれた子供に会話中肩を軽く叩かれただけでも叫ぶほどの激痛があります。
病院では医師が肘を持ち、ゆっりくりと前から上、横から上へと「上がりますか?」と声をかけながら支えます。腕は痛みで震え、硬直して上がらず、後方にもほとんど動かすことができません。
レントゲンを撮って診察室に戻ると、医師がレントゲンに写る肩の骨の上にある細長く白い影を指さし
「ここに石灰ができてる。石灰性の腱炎で、五十肩によく似た症状で治療法も似ているんだけど、痛みが激しい。今は一番痛い急性期だから、痛み止めの飲み薬と湿布や、肩の石灰の吸引をしたりステロイドの注射をして痛みと炎症を抑えて、痛みが落ち着いたら動かしてみる。自分でうまく出来なければ、リハビリのお手伝いもできるから」
そう説明がありました。
注射は激しい痛みが伴うがどうするかと聞かれたので、飲み薬と貼付剤を使用しても痛みが引かなかった場合にお願いすることにしました。
処方薬は
●消炎鎮痛剤としてジクロフェナクNa錠25㎎(ボルタレンの後発品)
●胃を保護するために胃炎・胃潰瘍の治療剤でもあるレバミピド錠100㎎ トーワ(ムコスタの後発品)
●貼付薬の消炎鎮痛剤として非ステロイドであるケトプロフェンテープ40㎎ パテル (モーラステープL40㎎の後発品)
3日ほど服薬して痛みが治まるようであれば、自己判断で減らしたり飲むのをやめても良いということでした。
薬の効果
薬は夜寝る前に服用しました。睡眠時は痛みがありましたが、朝はこわばりがあるものの、痛みがなくなっています。
薬で痛みが抑えられているだけで患部にはまだ負担があるのではないかと思い、できるだけ痛いときと同じように腕や肩を使うことにしました。
この日は昼過ぎに食事をとってから服薬し、夜は飲み会があったので湿布だけ新しい物に変えて出掛けました。
しばらく歩いていると肩から腕に疼痛があり、相変わらず腕の上げ下げをすると激しい痛みがあり、脇に腕をつけていないと痛みが走るため乾杯やお酌すらうまくできません。
その日の夜は服薬せずに眠りましたが、酷い痛みもなく眠れ、朝はこわばりもいくらか落ち着いているようでした。たった2度の服薬と湿布だけで随分と痛みが治まったので、このまま軽快してくれるのだろうと気持ちが軽くなりました。
今朝は朝と昼食をとらなかったので、今しがた3回目の服薬をしましたが、動かしにくさと怖さはあるものの、ゆっくりであれば腕の上げ下げを左腕のみで痛みなく行うことができます。
引っ掛かりや痛みを感じる角度があるので、それを避けた腕のさげ方をするからなのか、石灰の影響なのか、特に腕を下げるときに肩からゴリゴリと何かがこすれるような音が聞こえます。
治療後の様子
痛みが治まるまでは夜のみの服薬で、少しずついつも通りの生活に戻し、日常生活に支障がなくなったら病院でのリハビリも視野に入れながらストレッチも取り入れていこうと思います。
石灰性腱炎のほとんどはこのような保存療法で軽快するそうですが、中には石灰沈着が石膏状に固くなり、時々強い痛みが再発したり痛みが続くこともあるようです。
痛みが強く日常生活に支障がある場合は手術で摘出することもあるようそうなので、注意して経過を見ていきたいと思います。
針治療も効果的とのことなので、長引くようであれば信頼している針灸師にも相談してみようと思います。
10月28日追記:3日間1日1回の服薬、湿布は5日間使用して痛みは落ち着いたので、痛みが出ないように生活していました。一昨日くらいから力を入れないような動かし方や家事ではスムーズに動くようになりました。腕を下げるときにゴリゴリ音が少しありますが、ストレッチも少しづつ始めています。
11月7日追記:ゴリゴリ音がなくなり日常生活も以前のように行うことができます。若干左のほうが力が入りにくかったり、長時間同じ姿勢でいるなどすると少しだけ痛むことはありますが、困るほどではありません。病院へは行かなくても良さそうです。
痛みがなくなってから、予防としてはラジオ体操が効果的だと思いました。動的なストレッチができるのと、可動域を知ったり広げる効果もあります。